岩谷看護部長
岡山大学病院 看護部長
私たちは、看護の専門性を医療チームの中で発揮し、患者さんにより善いケアが届けられるように、私たちがHappyに働き続けられるように、探究し、小さな気づきや声を大切にし、クリエイティブに解きます。
低侵襲手術やがん薬物療法、ゲノム医療をはじめとした医療の発展は、治療選択の幅を広げています。私たち看護職は、わかりやすい説明を基本に患者さんの考えや価値を引き出し、納得して治療に臨めるように支援します。そして、患者さんが抱える、あるいは治療と共存する多面的な課題を捉え、その時考え得る最善なケアを探究し、多職種と連携しながら提供しています。
最先端の医療現場では、選択肢が多いが故に、また、多様な価値を慮るが故に様々な倫理的なジレンマに遭遇します。院内の多職種臨床倫理コンサルテーションチーム(ECT)を活用・協働することで、その時考え得る最善の意思決定を導き出します。
患者さんや職員がより豊かになれるように探究し、ジェネラリストとスペシャリスト、多職種チーム、異分野との協働を通じ、新たな仕組みやケアを考案していくことは、私たちの使命です。
チーム医療のさらなる推進や働き方改革が進む中で、看護職に求められる機能や役割は、さらに拡大し、高度・複雑化しています。
私たちは、この社会の要請を推進力とし、より豊かに働き続けられるように、キャリア支援と共に働きやすい職場環境創りをすすめているところです。
その一つは、ヘルシーワークプレイス創りです。各部署・看護部が、自分たちが働きやすい職場環境について考え、アイデアを活かして、自らの働きやすい職場を自らで創っていく活動を続けています。
また、特定行為看護師の養成にも積極的に取り組んでいます。どこの部署にも特定行為看護師(=卓説したジェネラリスト)を複数配置できることが、当院の看護の標準形を変化させ、チーム医療を進化/深化させ真価を発揮するものと考えています。
変化が大きく、多様な価値が尊重される現代は、拡張性が高くクリエイティブにものごとを解ける可能性が高いといえます。互いに支え支えられ、仲間と一緒に新たな価値を作り出せる組織でありたいと思っております。